厚生年金保険・健康保険の事業所調査(平成22年度)において、指導を受けた多く受けた内容について下記のような実例をご紹介致します。
事業所調査により、実際の指導状況
指導…23% 指導なし…77%
指導内容
・賞与支払届出もれ…43.06%
[資格取得届関係]
・資格取得届出もれ(資格延長含む)…19.1%
・報酬月額訂正…14.0%
・資格取得年月日訂正…3.0%
・月額変更届出もれ…17.8%
[資格喪失届関係]
・資格喪失年月日訂正…0.54%
・資格喪失届出もれ…0.52%
[その他]
・住所変更届出もれ…0.5%
・被扶養者(異動)届出もれ…0.5%
・保険者証の未回収・返戻…0.4%
従業員の採用・退職時、算定基礎届・月額変更、給与計算における保険料の控除など、これらの指導内容と給与計算は密接に関係があります。
給与計算は実際に行った手続きに基づいて保険料控除すべき金額の計算を行っているので”単純計算作業”ではありません。
例:社会保険の資格を取得/喪失した日によって健康保険料・厚生年金保険料の発生有無に違いがあります。
末日締め、翌月給与支払の会社で2名退職者が出たとします。(9/29退職1名・9/30退職1名)
この場合、翌月の給与で健康保険料・厚生年金保険料を控除するのは9/30退職の方のみになります。
社会保険料については、資格を喪失した日(退職日の翌日)の属する月の前月まで月を単位として計算されることになっている為です。
また、上位にあがっている賞与支払届もれについてですが、賞与計算についても給与計算とはまた違った”賞与計算”があり、且つ賞与については管轄の年金事務所に届け出る必要があります。
弊所では、給与計算だけではなく賞与計算&支払届の届出についても業務を承ります。(※別途料金)
補足ですが、賞与にも社会保険料が発生します。(総報酬制の導入:平成15年4月~)
詳細についてはまた月別業務内容にてご紹介したいと思います。
賞与にかかる保険料…実際に支払われた賞与額から1,000円未満を切り捨てた額を標準賞与額とし、それぞれの健康保険・厚生年金保険料率をかけた額で求められます。
給与と同じく保険料については、事業主と被保険者が折半で負担します。
※標準賞与額の上限
健康保険…年度で540万円が上限
厚生年金保険…支給1回(同じ月に2回以上支払われたときは合算)につき150万円